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タイガーアイ(タイガーズアイ)は、繊維状の結晶であるクロシドライト(青石綿)に石英がしみ込んでできた鉱物です。
クロシドライトは青色をしていますが、内部に含まれる鉄分が酸化することによってタイガーアイの様な濃い黄色や褐色になります。
つづいて、産地です。
南アフリカ共和国の北ケープ州です。
北ケープ州の中でもグリカランドウェスト(Griqualand West)という地域は主要産地です。
タイガーアイを構成するクロシドライトは、石綿の一種になります。
以前に石綿は危険な鉱物として認識されましたが、タイガーアイには石英がしみ込んでいる為、粉砕して粉状にしない限り安全です。
この平行繊維状の結晶によりタイガーアイには、見る角度により光の筋が現れ縞模様が変わるキャッツアイ効果(シャトヤンシー)を見ることができます。
この見た目より和名は、虎目石(とらめいし)と呼ばれています。
こちらのタイガーアイは丸磨きされた石で、研磨により表面のゴツゴツした感じが無くなり、金色の光沢がよりはっきりと見えます。
続いてこちらは、ホークアイ(鷹目石)の原石です。
ホークアイとタイガーアイはクロシドライトからできた鉱物という点で似ておりますが、成長過程が異なります。
タイガーアイは、クロシドライトが酸化して濃い黄色になった後、石英が浸み込んだ鉱物。
一方、ホークアイは、クロシドライトに石英が浸み込んだ鉱物の為、クロシドライト本来の紺色や青灰色をしています。
こちらのタイガーアイはよく見ると3色をした原石です。
タイガーアイがさらに酸化すると褐色になります。
その為、こちらの原石はクロシドライト本来の色をしたホークアイ、酸化したタイガーアイ、そしてさらに酸化したレッドタイガーアイになります。
上記の3色のタイガーアイを拡大した写真です。
上からレッドタイガーアイ(赤)、ホークアイ(青灰色)、タイガーアイ(黄色)です。
こちらはタイガーアイを使用したブレスレットです。丸く磨く事により光の筋が綺麗に出ています。
黄色の石はタイガーアイ、紺色はホークアイです。
こちらの赤い色をしたレッドタイガーアイは、タイガーアイを人の手によって高温で加熱して赤くしたものです。
こちらはタイガーアイの丸玉です。表面には亀裂が無く綺麗な結晶をしています。 黄色い結晶を上下で挟んでいる部分は鉄鉱石です。
こちらはタイガーアイとヘマタイトが混ざったアイアンタイガーアイ(鉄虎目石)です。
少し分かりづらいですが、黄色のタイガーアイと茶色の鉄鉱石、灰色のヘマタイト(赤鉄鉱)が層の様に入っています。
こちらは、タイガーアイ(虎目石)動画です。
こちらのタイガーアイは板状に加工された磨き石で、磨きにより表面はツルツルですが、ところどころ原石のゴツゴツ感も残ります。
磨きによってキャッツアイ効果(シャトヤンシー)がよりはっきりと現れて、光の筋が動くのがよくわかります。
動画後半部分にキャッツアイ効果を撮影しておりますので、どうぞご覧ください。
タイガーアイ(タイガーズアイ) / Tiger's eye
和名:虎目石
分類:珪酸塩鉱物
モース硬度:7
劈開:無し
断口:貝殻状
光沢:ガラス光沢
結晶構造:三方晶形
比重:2.7
産地:南アフリカ共和国 北ケープ州
【関連商品】
・The Scientific Electronic Library Online (SciELO)「Journal of the Southern African Institute of Mining and Metallurgy」
(http://www.scielo.org.za/scielo.php?script=sci_arttext&pid=S2225-62532016000600017) 閲覧日:2019年11月20日
・Mindat 「Tiger's Eye」
(https://www.mindat.org/min-3960.html) 閲覧日:2019年11月23日
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